2025年12月15日月曜日

国際開発学会第36回全国大会@広島大学

2025年11月29日から30日に、国際開発学会第36回全国大会が広島大学で開催されました。本研究代表者の高柳妙子氏が、企画セッション(英語)「The role of academic research in ensuring the health and education of children in Asia and Africa in the SDGs era: Possibilities and challenges of school health research(SDGs時代のアジア・アフリカの子どもたちの健康と教育を保障する学術研究の役割:学校保健研究の可能性と課題)」において発表しました。

高柳氏の発表のタイトルは「Exploring Menstrual Hygiene Management (MHM) Among Adolescent Girls, Mothers, and Teachers in the Maasai Community of Kenya(ケニアのマサイ族コミュニティにおける思春期の少女、母親、教師の月経衛生管理(MHM)の調査)」でした。

同セッションへの参加者は10名程度でしたが、内容の濃い質疑応答や議論が行われました。






パキスタン:ゴミ捨て場の悪臭と子どもへの健康被害

 イスラマバード郊外にあるゴミ捨て場には、毎日大量の廃棄物が運ばれてきています。廃棄物管理を担当する首都開発局(CDA: Capital Development Authority)の衛生局職員によれば、毎日約1000トンの廃棄物が発生しています。

毎年増え続ける廃棄物を埋め立てる場所については、専用の埋立地を設置する代わりに、CDAはゴミ捨て場の中継地点の場所を次々と変更し続けています。米国環境保護庁(EPA: United States Environmental Protection Agency)(2020)によれば、中継地点(Transfer Station)は位置的な場所であること、オープンなゴミ捨て場(Open Dumpsite)は避けるべきであることが指摘されています。



また、カラチのマリー河沿いでは、地域住民が、集められた廃棄物の山から発生する刺激臭、粉塵、有毒ガス、大気汚染により日常生活が妨げられているだけでなく、さまざまな健康問題も引き起こされています。

なお、子どもだけでなく、高齢者、持病のある患者は特に影響を受けやすいと指摘されています。継続的な悪臭は精神的ストレス、睡眠障害、生活の質の低下にもつながり、不適切な管理は害虫の発生を助長し、近隣の河川や小川を汚染するリスクもあります。


2025年12月14日日曜日

パキスタン:野菜市場での児童労働

 パキスタンの首都イスラマバード郊外にある野菜市場(サブジー・マンディー)と市場裏にあるダンプサイト(廃棄物処理場)には、多くの子どもたちが青果物販売・手伝いや、有価物の回収(ウェイスト・ピッキング)を行っている様子が見られます。


野菜市場では、地面に直接麻布や厚手のビニールの敷物の上に、通常は売り物にならないような根菜類を並べて売る少年、手押し車(一輪車)で青果物を運ぶ販売もする少年、二輪の屋台で成果物を売る青年、露店で成果物をうる大人の手伝いをする少年から、路上に捨てられた玉ねぎの皮の山の中から、食べられる玉ねぎを探し出す少年、市場にくる客に、買った青果物を入れる麻袋を売る少年や青果物の運搬を手伝う少年など、いろんな仕事をしています。


青果物が入っていた段ボール箱や麻袋を回収して、親分(大人)のところに届ける。1日500ルピー(300円程度)ほどを親分からもらう。

野菜市場の奥でたむろしていた少年たち。通訳が頭をなでようとすると、怖がって手をよけようとした。習慣的に、大人から頭をたたかれていることへの回避行動と感じられた。

手押し車で規格外(房から取れてしまったり、へたが取れて実が見えてしまったり、部分的に黒くなってしまっているもの)のバナナを安値で売る少年。露店で買うよりも1,2割安い。
捨てられた玉ねぎの皮の山から、食べられそうな玉ねぎの実を探す少年二人。

パキスタンが「世界の糖尿病の首都」と呼ばれる理由とその背景

 現在、パキスタンは「糖尿病」という目に見えない脅威に直面しています。最新のウェブニュース記事のまとめでは、パキスタンを「世界の糖尿病の首都(Diabetes Capital of the World)」と表現しており、その深刻さはもはや一国の保健問題を超えています。 1. 驚愕...