先日、「避妊プロジェクト、計画の不備により頓挫」という報道がパキスタンのウェブニュースにありました。
パキスタンでは、以下のような背景で、2021年に「パキスタン FP2030 コミットメント(FP2030 National Commitments: Government of Pakistan)」が発行されています。
パキスタンでは急速な人口増加が社会経済開発、貧困、気候変動、都市化等に深刻な影響を与えている。2018年に最高裁判所が人口増加問題を提起したことを契機に、共同利益評議会が家族計画(FP)の加速化に向けた8つの勧告および行動計画(2019-2030)を承認した。 パキスタンは「FP2030」のもと、権利に基づく家族計画を推進し、2030年までに家族の規模と利用可能なリソースのバランス(Tawazun:タワズン)を保ちつつ、すべての夫婦が自由かつ責任を持って子供の数を選択できる社会の実現を目指している。
また、データと根拠(エビデンス)を活用して世界中の女性や子どもの健康向上を目指すプログラムである「Track20」によって提供されているデータによれば、以下の表のような南アジア諸国のmCPR (近代避妊普及率 / 現代的避妊法の普及率)に関する情報が得られます。
Track20は、2012年に発足し、家族計画(Family Planning)や妊産婦・新生児・小児保健の分野において、調査データやサービス統計、推計モデルなどを分析・可視化しています。運営主体は、グローバルヘルス分野でデータ分析やモデル構築、戦略立案などを手がける米国の組織 Avenir Health(アベニール・ヘルス) であり、支援・資金提供は、ビル&メリンダ・ゲイツ財団(Gates Foundation) からの支援(資金提供)を受けています。
表 南アジア諸国のmCPR と避妊法
上表からわかることは、パキスタン及びアフガニスタンが他の南アジア諸国と比較して、mCPRが約半分の値であることです。
過去の研究ブログ記事、「SRHR(Sexual and Reproductive Health Rights:性と生殖に関する健康と権利)」や「南アジア3大国であるパキスタン、インド、バングラデシュの UNFPAデータ比較 -SRHRに焦点を当てて-」などにおいて、本記事に関連する情報をお伝えしましたが、改めてパキスタンにおけるSRHRや包括的性教育の重要性が明らかになりました。
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